2010年12月8日水曜日

研究の独創性

社会科学における研究の独創性についてどう考えればよいのだろうか。

研究を進める上で独創性(originarity)は常に求められるものである。この独創性は幅広い意味で考えることが可能である。例えば、対象の選び方やアプローチの仕方などがあるだろう。

ただその独創性を追求するあまり、専門の枠に閉じこもった研究、研究のための研究になってしまっては意味がないのではないだろうか。社会科学は不断に社会との関わりもち、社会に対して議論を拡大していく、問題意識を共有していくという志向性をもつものであると考える。

それでは大学院生の時点でめざすべき独創性とはどのようなものだろうか。ひとつの考え方として、批判的な思考力に重点をおくのがいいのではないだろうか。すなわち「オリジナルな思考」を示すのである。そのためには先行研究を十分に検討し、論点を整理し、論理的に考察をすすめていくことが求められるだろう。

これは独創性といえるものではないかもしれないが、独創的な研究をうみだすためには必須の技量ではないだろうか。数年という短い期間でできることは限られているのであるから、今後の研究生活につながるような技量を身につけることが重要であろう。

自戒をこめて。

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