続けて投稿。
大学院でのトレーニングについて
〈人文社会系/アウトプット編〉
その①:授業の講読文献の発表レジュメの作成
下ごしらえ
・趣旨がわからないとまとめられない。
→一度読んでもわからない場合、二度、三度読むことも。書き方が悪い、というオチもある。
・基本的知識がないと理解できない。
→用語辞典や概説している文献で基本的な用法を確認。
・その文献が参照している文献をたどり、論述の根拠を確認しないといけない。
→どこまでできるかは、時間との闘い。
本番
・相手(文献)の言っていることを押さえた上で、議論が不十分な点を指摘したり、
この文献から学べることや現代的意義について考察する。
このトレーニングは、基本的には最初の2年間みっちり。
その②:研究会での発表レジュメの作成
・問題設定をするために、関連すると思われる先行研究を検討する。
→購読文献の下ごしらえの作業と同じ。ただ、関連する文献は網羅的に収集する。
・資料を収集する。
→先行研究において根拠となっている一次資料を収集し、自分なりに整理していく。
と同時に、新たな資料を掘り起こす。
本番
・論文の問題設定の妥当性を論証しつつ、資料の意義や位置づけについて説明する。
→どのような研究方法を用いるかによって異なる。
このトレーニングは、大学院に入ってから出るまで続く。
博士課程はあまり授業がないので、ほぼこの作業に時間が費やされる。
その③:投稿論文の執筆
・研究成果を公表するため、学会誌に投稿する。
このトレーニングは、博士課程に入ってから行うことが多い。
研究をやめることになるまでずっと続く。
自分の10年余りの研究者(たまご)生活を思い出してみると、こんな感じ。
授業のレジュメの作成は最近していない。
研究会での発表も今はしていない。もう書くしかない状態。
今は、博論の仕上げと共同研究の原稿、依頼いただいている原稿に取り組み中。
これまでは「読む」中心だったけど、これからは「書く」中心。
何事かを成し遂げるには、一万時間必要(らしい)。
ということで、まだまだトレーニングは続くのです。