2013年3月28日木曜日

島宗理『インストラクショナルデザイン』

島宗理『インストラクショナルデザイン: 教師のためのルールブック』米田出版、2004年.

インストラクションとは、「何らかの行動を引き出すための仕掛け」のことである(p.7)。「何らかの行動」(標的行動)にあたるものは、《知識》と《技能》と《遂行》に区別できる。

それぞれ、「知っていること(聞かれたら答えられる)」、「できること(やろうとすればできる)」、「実際にすること」を意味する(p.14)。特に、「できる」と「する」は違うということに注目。

このうち、インストラクションが解決策となるのは、《知識》と《技能》に原因がある場合である(p.94)。それでは、《遂行》に原因がある場合はというと、解決策は「動機づけ要因を工夫するパフォーマンスマネジメント」にあるとのこと(p.95)。ちなみに、これは本書の射程外。

シートベルトの着用率の問題を例として、この問題の原因は《動機づけ》にあるとし、「問題の原因を取り違えて、インストラクションでは解決できないことをインストラクションで解決しようとしていた典型的な例である」(pp.95-96.)と指摘している。

これは…!!今まさに「道徳の教科化」で行われようとしていることではないですか。つまり、問題の原因を取り違えているということ。よく言われる道徳に関する問題の大部分は、「知っていて」かつ「できる」けど、「やらない」ということ。結局、「やらない」ことが問題なのに、教科化して《知識》や《技能》を強調しても意味がないのでは…。

「インストラクションが本当に必要とされているかどうかを確認すること。当然のようだが、これを忘れるとこれから先の仕事がすべて無駄になってしまうかもしれないから要注意である」(p. 92)。

限りある労力を無駄にしないために要注意である。

2013年3月27日水曜日

方法論と方法(Methodology and methods)

方法論と方法(Methodology and methods)

「方法論は枠組みを、方法はデータ収集の手段を規定する。」(p. 109)

Hammond, M., & Wellington, J. (2013). Research Methods: The Key Concepts. London and New York: Routledge.

基本的なことなのだろうけど、明快。

2013年3月16日土曜日

宴のあと

今週、毎年恒例のお祭りが終わりました。
年度末近く、ここを離れる人がいます。
そして、その人を見送るために集まる人がいます。
毎年何人も見送り、一方で再会し…わたしも早くここを離れたいような、そうでもないような。
泣いても笑っても、あと一年。