2013年9月5日木曜日

夏が過ぎ…

風あざみ~♪ではないですが、気がつけば9月…早いです。6月~7月にかけて、海外調査&学会発表などなどで、あっという間に時間が過ぎていきました。

さて、今回の投稿は、現在研究室のメンバーで取り組んでいることの紹介です。今、「サイボウズ」(https://live.cybozu.co.jp/)というソフトウェアを使って日々の進捗を報告し合っています。夏季休暇中の課題として、日替わりで読書メモ等を投稿し、みんなでコメントしあうという取り決めをしました。なかなかうまく機能しているのではないかと思います。(最近はコメントの勢いが少し衰え気味ですが…。)

もちろん直接会って話ができればそれに越したことはないですが、なかなか全員そろうのが難しいのです。そんなときに便利かなと思います。

ただ、そちらに投稿している関係で、エネルギーが分散してしまって、こちらになかなかアップできていません(あぁ、言い訳…)。追々こちらでも共有できるようにしたいと思います~。

2013年5月10日金曜日

第2期教育振興基本計画について(答申)

第2期教育振興基本計画について(答申)(平成25年4月25日)

第2期教育振興基本計画ついて(答申)(概要)

初中教育ニュース(初等中等教育局メールマガジン)第230号(2013年5月9日)によれば、

「我が国の危機的な状況を回避するための社会の方向性として「自立・協働・創造モデルとしての生涯学習社会の構築」を掲げ、この実現に向けた教育の方向性として、「社会を生き抜く力の養成」など四つの基本的方向性を打ち出しています。」

とのこと。

生き抜かなければならない「社会」とはどんな社会なのでしょう。
その社会のあり方自体を変えなければならないのでは?

国家の危機回避のための教育、としか読めないですし、
そこには学習者の視点というものがまったく欠落しているように感じます。

ささっとしか読んでないですが…。

2013年5月8日水曜日

【審議会情報】道徳教育の充実に関する懇談会(第2回)

【審議会情報】道徳教育の充実に関する懇談会(第2回)

第2回会合(平成25年4月24日)の配布資料が公開されました。

配布資料(第2回)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/096/shiryo/1334068.htm

議題:
1.「心のノート」の改訂方針について
2.「心のノート」改訂作業部会の設置について
3.諸外国における道徳教育の状況について
4.その他

平成26年4月からの使用開始に向けて作業が進められるようです。分量は1.5~2倍程度になるとのこと。9月末までに原稿完成を目指すということで、結構、急ピッチですね。

押谷委員からの提出資料中に「道徳の教科化」という文言がみられますが、懇談会における中心的な議題とはなっていない様子。

2013年4月30日火曜日

【教育】改訂版「心のノート」を生かした道徳教育の展開

【教育】改訂版「心のノート」を生かした道徳教育の展開

文部科学省新着情報メール配信サービス(2013年4月30日・火)より。

ん?なぜ今??
まだ議論の最中では??

…!

なるほど。
改訂版の「心のノート」、ではなく、『「心のノート」を生かした道徳教育の展開』の改訂版ということみたいです。少しややこしいタイトルですな…。以下のリンクから、すべてダウンロードできます。

改訂版「心のノート」を生かした道徳教育の展開
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/doutoku/detail/1332340.htm

参考)
『心のノート』/『こころのノート』 初版、2002(平成14)年4月配布(要確認)
『心のノート』/『こころのノート』 改訂版、2009(平成21)年4月配布(要確認)

『「心のノート」を生かした道徳教育の展開』 初版、2003(平成15)年7月
『「心のノート」を生かした道徳教育の展開』 改訂版、2013(平成25)年3月

ちょうど10年。

2013年4月24日水曜日

松下良平『道徳教育はホントに道徳的か?』

松下良平『道徳教育はホントに道徳的か?: 「生きづらさ」の背景を探る』日本図書センター、2011年.

こつこつ読解中。
平易な語り口で著者の主張がまとめられており、読みやすい。かつ、挿絵がよい。

本書のタイトルの通り、これまで学校で行われてきた道徳教育のあり方に再考を促すもの。やみくもに反対するでもなく、賛成するでもなく、道徳教育について考える際のいくつかの視点を提示している。

興味深いのは、利己主義と利他主義の共犯関係の指摘と、共同体道徳と市場モラルを区別する必要があるという主張。

2013年4月22日月曜日

シンポジウム「2013 外国人の人権はいま」

シンポジウム「2013 外国人の人権はいま」
2013年4月20日(土)14時~17時@東京

配布資料:
『日本における外国人・民族的マイノリティ人権白書 2013年』

2012年7月に施行された改訂入管法等をめぐる報告が中心であったが、その他にも、東日本大震災、子どもの教育、国籍、戦争責任、ヘイト・クライム、人権に関する国際動向等、「外国人の人権」に関する幅広いトピックが網羅されていた。

一つ一つの報告に十分な時間が割けない点が残念だったが、現在の日本において「外国人」の方々が直面している状況を理解するのにとてもよい機会となった。

●外国籍の子どもの教育は「恩恵」としかみなされていない。それは、憲法26条において教育を受ける権利が「国民」に限定されていることに起因している。しかし一方で、憲法30条において納税の義務を負うのは「国民」だとされているが、実際は「国民」以外も納税をしている、とのこと。なるほど。このような非対称性が意識されないところに問題があるのだろう。法律は恣意的に解釈・運用されうるということ。

●国籍に関しては2つの主張がなされていた。一つは、国籍によって差別されないこと、もう一つは、権利として国籍を認めることである。発表された方もおっしゃっていたが、この2つの主張は方向性が異なっている。しかし、矛盾はしていない。「日本国籍」のもつ意味が異なるレベルで問われているということだと思う。この点については、自分でもう少し整理したい。

●ヘイト・スピーチに関する報告があったが、このような言葉が自分に向けられることを想像するだけで恐ろしいと思った。「日本政府は、憲法21条の表現の自由をタテに、ヘイト・クライム法の制定を拒否している」(p. 61)という。自分の存在が脅かされる中で、自由な発言などできるだろうか。「『マイノリティの表現の自由』」を守るためにも、差別と迫害のヘイト・クライムを処罰するべきである」(同上)という主張には同意。声の大きい人の言うことだけがまかり通るような社会にはなってほしくない。

●最後の質問でも出されていたが、「国民/外国人」という枠組みには限界があるのではないかと思った。「居住者」という視点をどう活用していくかが、今後の課題だろう。その際に、人権との兼ね合いはどうなるのか?要検討。

2013年4月11日木曜日

【審議会情報】道徳教育の充実に関する懇談会(第1回)

【審議会情報】道徳教育の充実に関する懇談会(第1回)

第1回会合(平成25年4月4日)の配布資料が公開されました。
たくさんありますね…。

配布資料(第1回)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/096/shiryo/1333167.htm

議題:
1.座長の選任等について
2.道徳教育の現状と課題について
3.「心のノート」の改訂方針について
4.その他

「教科化」という言葉は表には出てこず。
「心のノート」の改訂が今後の主題となる様子。

2013年3月28日木曜日

島宗理『インストラクショナルデザイン』

島宗理『インストラクショナルデザイン: 教師のためのルールブック』米田出版、2004年.

インストラクションとは、「何らかの行動を引き出すための仕掛け」のことである(p.7)。「何らかの行動」(標的行動)にあたるものは、《知識》と《技能》と《遂行》に区別できる。

それぞれ、「知っていること(聞かれたら答えられる)」、「できること(やろうとすればできる)」、「実際にすること」を意味する(p.14)。特に、「できる」と「する」は違うということに注目。

このうち、インストラクションが解決策となるのは、《知識》と《技能》に原因がある場合である(p.94)。それでは、《遂行》に原因がある場合はというと、解決策は「動機づけ要因を工夫するパフォーマンスマネジメント」にあるとのこと(p.95)。ちなみに、これは本書の射程外。

シートベルトの着用率の問題を例として、この問題の原因は《動機づけ》にあるとし、「問題の原因を取り違えて、インストラクションでは解決できないことをインストラクションで解決しようとしていた典型的な例である」(pp.95-96.)と指摘している。

これは…!!今まさに「道徳の教科化」で行われようとしていることではないですか。つまり、問題の原因を取り違えているということ。よく言われる道徳に関する問題の大部分は、「知っていて」かつ「できる」けど、「やらない」ということ。結局、「やらない」ことが問題なのに、教科化して《知識》や《技能》を強調しても意味がないのでは…。

「インストラクションが本当に必要とされているかどうかを確認すること。当然のようだが、これを忘れるとこれから先の仕事がすべて無駄になってしまうかもしれないから要注意である」(p. 92)。

限りある労力を無駄にしないために要注意である。

2013年3月27日水曜日

方法論と方法(Methodology and methods)

方法論と方法(Methodology and methods)

「方法論は枠組みを、方法はデータ収集の手段を規定する。」(p. 109)

Hammond, M., & Wellington, J. (2013). Research Methods: The Key Concepts. London and New York: Routledge.

基本的なことなのだろうけど、明快。

2013年3月16日土曜日

宴のあと

今週、毎年恒例のお祭りが終わりました。
年度末近く、ここを離れる人がいます。
そして、その人を見送るために集まる人がいます。
毎年何人も見送り、一方で再会し…わたしも早くここを離れたいような、そうでもないような。
泣いても笑っても、あと一年。