2010年8月9日月曜日

岡本智周「共生教育学が目指すこと」

岡本智周「わたしの提言 共生教育学が目指すこと」『筑波フォーラム』第74号、2006年11月、pp.127-129.

共生社会論(p.128)
・人間の差異を生み出す社会制度に光を当て、今日的状況におけるその制度の妥当性を検討する
・人間のカテゴリの再検討

2つのアプローチ(p.128)
①旧来の人間カテゴリを維持しながら、その意味内容を修正し多様化する
②あるカテゴリ自体が組み直され、相対化/無化される

筆者の立場(p.129)
・①のアプローチは、社会的リスクに対する基本的な対処策には成り得ないのではないか
・カテゴリや制度自体への問い直しがない方策は、問題を解決したかに見えてまた生成させていくマッチポンプになりかねない

筆者の主張(p.129)
・自らが掲げる人間のカテゴリについて自覚的であり、かつその再検討を不断に継続する営みは可能

コメント:
・人間のカテゴリ化に対する2つのアプローチの区別に着目したい。これは、カテゴリ化自体を否定するものではない。あくまで「組み直し」が前提となっており、その際に旧来のカテゴリを用いるのか、それとも新しいカテゴリを創り出すのかの違いである。ここで新しいカテゴリを用いる場合、旧来のカテゴリは相対化/無化される。
・旧来のカテゴリを「無化」した場合には、再びそれが組み直されることになるだろう。
・旧来のカテゴリを「相対化」した場合には、それらのカテゴリの併存状態が続くことになるのだろうか。また、それは多元的な差異の認識を可能にするものとなるのか。
・「表象の政治」と「権利・制度をめぐる政治」の関連をどのように分析するか。

[8/11―コメント追加]

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