佐々木てる『日本の国籍制度とコリア系日本人』明石書店、2006年.
構成:
序論 在日コリアンの国籍取得とコリア系日本人/第1章 戦後日本政府にとっての国籍制度とネーションの設定/第2章 戦後日本国籍取得者の概況/第3章 コリア系日本人への意識調査/第4章 コリア系日本人のアイデンティティに関する理念的把握/第5章 日本国籍取得者のライフストーリー/補論 近代日本における国籍制度の誕生
要旨:
著者は「民族的なルーツを大切にすることと、日本国籍を取得することを共存させていく戦略」(p.20)を念頭に、「コリア系日本人」という枠組み(用語)を提起する。それは、日本国籍を取得した在日コリアンを指す。このような枠組みが必要となるのは、「『日本人』対『在日コリアン』といった二項対立は、日本社会と在日コリアン社会の双方から排除される人を生み出すことになる」(p.22)からである。この「コリア系日本人」という用語をひとつの記号(=使用される文脈において意味づけが変わるもの)としてとらえ、それが持つ意味として以下の3点を挙げている。①「コリア系日本人」の不可視の状態、アイデンティティを回復する、②記号的なイメージから引き起こされる「コリアン」対「日本人」という二分法をさけ、双方の共生、調和を存在としてイメージさせる、③「日本人が単一民族である」というイメージを内部から変容させる(pp.23-25.)。
2010年9月1日水曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)

0 件のコメント:
コメントを投稿